自己決定権のないアラブ人に価値はありますか?


イスラエルクネセト議会選挙には、アラブ系政党も立候補している。その名もアラブ連合党(バラド)だ。バラドは、リクード党が主導するアパルトヘイト政策を批判し、パレスチナトとの和解と2014年に可決した、イスラエル国民国家法を廃案とし、在イスラエルアラブ人(ズヌード派やスンニ派)の主権回復を公約として掲げている。

またアラブ人の雇用問題やパレスチナへの経済援助も行う予定だ。

バラド政党党首のジハーディー・ジョネス氏はこう語る。

ジハ―ディー氏「リクード党やイスラエル我が道が行ってきたアパルトヘイト政策に断固として批判しなければなりません。我々は故郷を奪われたのです。それはそれとして、私たちはイスラエル国民として主権を回復する権利があります。またパレスチナとは攻撃による解決ではなく、対話での解決を目指すしかありません。彼らはデモや火炎風船でイスラエルに攻撃をしかけてきますし、ハマスが行っているカスタムロケットでの攻撃には抗議しますが、それにしてもパレスチナに対するIDFの行動には断固として抗議し、パレスチナに我々は謝罪しなければなりません。」

在アラブ人は、イスラエル国民国家法に基づき、アラブ人の自己決定権が剝奪され、選挙権やアラブ人が政党を結党することを禁じている。この法案によってイスラエルの正式の公用語は見事ヘブライ語となり、入植地拡大を更に推進することが法律として定められた。

イスラエル国家国民法は、ユダヤ人が作った政党にアラブ人が入党したうえで立候補することは認められているため、リクード党に批判的なユダヤ人や超党派ユダヤ教徒のナトレイーカルタの協力のもと、資金を調達し立候補している。

だがやはり、アパルトヘイト感情の強いイスラエルでは、アラブ政党が支持を勝ち取ることは難しく、厳しい選挙戦となるだろう。



0コメント

  • 1000 / 1000